上川外相 国際司法裁判所を訪問 “法の支配強化へ日本も貢献”

オランダを訪れている上川外務大臣はハーグにあるICJ=国際司法裁判所を訪問し、国際社会における法の支配を強化するため、日本としても貢献していく考えを伝えました。

上川外務大臣は日本時間の11日夕方、オランダ・ハーグにあるICJ=国際司法裁判所を訪問しました。

ICJは国家間の紛争を解決するために設けられた、国連の主要な司法機関で、日本人1人を含む15人の裁判官で構成されています。

上川大臣はドノヒュー所長と会談し、ロシアによるウクライナ侵攻などを念頭に「世界が分断と対立を深める今こそ、力や威圧ではなく法の支配が必要だ」と述べました。

そのうえで、法の支配や人間の尊厳を守るためにICJが果たしている役割を支持し、日本としても貢献していく考えを伝えました。

一方、193の国連加盟国のうち、ICJでの裁判に応じることをあらかじめ宣言している国は74か国にとどまっていることから、応じる国が増えるよう働きかけていく考えを示しました。

上川大臣は記者団に「法を重視し、誠実に実践してきた日本の経験を生かし、国際社会における法の支配を強化する外交を包括的に進めていく」と述べました。