甲斐野央 西武に移籍へ 球団発表 FA移籍の山川穂高の人的補償

プロ野球、西武は、FA=フリーエージェントの権利を行使してソフトバンクに移籍した山川穂高選手の人的補償として、6年目の右腕、甲斐野央投手を獲得したと発表しました。

甲斐野投手は兵庫県出身の27歳、東洋大学からドラフト1位で2019年に入団した6年目の右ピッチャーで、日本代表の経験もあります。

力強いストレートと鋭いフォークボールが持ち味で昨シーズン、リリーフとして46試合に登板し、3勝1敗8ホールド、防御率2.53の成績を残しています。

西武はリリーフ陣の補強が課題となる中、甲斐野投手について「まっすぐとフォークで打ち取ることができるライオンズにいないタイプの魅力的な投手だ」としていて、リリーフとして起用される見通しです。

西武は、知人女性をめぐる一連の問題で球団から無期限の公式試合出場停止の処分を受けた山川選手がオフに国内に限ったFA権を行使してソフトバンクに移籍したのを受け、その補償としてソフトバンクがプロテクトした28人以外から1人、選手を獲得できることになっていました。

甲斐野投手の入団会見は今後行われる予定です。

甲斐野央がコメント発表「ブレずに自分らしく頑張っていきたい」

「突然のことではありましたがホークスには本当にお世話になり感謝しかありません。今回僕を評価・指名してくれた西武球団にも感謝しています。チームの雰囲気が明るくファンの方も熱いイメージがありますので、プレーするのが今から楽しみです。これからも野球人としてやるべきことは変わりませんので、ブレずに自分らしく頑張っていきたいと思います」などとするコメントをソフトバンク球団を通じて発表しました。

西武 渡辺久信GM「いい戦力になると思う」

甲斐野投手を獲得したことについて、埼玉県所沢市の球団事務所で報道陣の取材に応じた西武の渡辺久信ゼネラルマネージャーは「いろいろな選手を見ながら熟考した結果だ。救援投手がほしかった。いい戦力になると思う」と話していました。

一部の報道でほかの投手の名前が挙がっていたことについては、「プロテクトの内容についてはいえない」として明言を避けました。

ソフトバンク 三笠GM「救援陣は層が厚い部門だった」

ソフトバンクの三笠杉彦ゼネラルマネージャーは「契約を更改して、ことしの活躍を期待していた選手だったが、残念だ。本人には『チャンスだと思って新天地で頑張ってほしい』と伝えた。ポジションごとの層の厚さ・薄さを総合的に考えてプロテクトのリストを作っている。救援陣は層が厚い部門だった」と話していました。

甲斐野央 経歴・成績(一軍成績のみ)

東洋大姫路高-東洋大 2018年ドラフト1位指名
2019年 65試合 2勝5敗 8S 26H 防御率4.14
2020年 一軍登板なし
2021年 22試合 0勝2敗 1S 4H 防御率4.35
2022年 27試合 2勝0敗 0S 3H 防御率2.52
2023年 46試合 3勝1敗 2S 8H 防御率2.53
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通算 160試合 7勝8敗11S 41H 防御率3.43