「1.5次避難所」「2次避難所」の説明なく移動できない避難所も

石川県は、配慮が必要な高齢者などに一時的な受け入れ先となる「1.5次避難所」や「2次避難所」に移ってもらうことにしていますが、珠洲市内には、県から具体的な手続きの方法が伝えられていないため移動が進められない避難所もあります。

石川県は、特に高齢者など配慮が必要な人たちを対象に、一時的な受け入れ先となる「1.5次避難所」の「いしかわ総合スポーツセンター」や、「2次避難所」の旅館やホテルに移ってもらうことにしています。

しかし、珠洲市の上戸小学校の避難所の運営者によりますと、こうした方針はニュースやSNSを通じて把握したものの、現時点で県からは具体的な説明を受けておらず、高齢者たちを移動させることができていないということです。

身を寄せている人の8割以上が高齢者で、インフルエンザの感染者も出てきていることから、運営者は、県に速やかに説明してほしいと求めています。

運営者の上口尚光さんは「ここにずっといてもらうのは健康によくないと思うが、この状況では次の避難所を勧めることもできず困っている。どのような手続きが必要なのか具体的な情報がほしい」と話していました。

石川県の担当者「周知を急ぎたい」

「1.5次避難」や「2次避難」について、具体的な手続きの方法がわからないという声が避難所から出ていることについて、担当する石川県地域医療推進室は「スピード重視で取り組みを進めていることもあり、なかなか現場の避難所まで情報が伝わっていないということは県としても認識している。速やかな避難につなげるため、各自治体に県の職員を派遣するなどして避難所や住民への周知を急ぎたい」としています。