石川 能登町 断水続く公立病院 職員が水運ぶなど対応追われる

地震発生直後から断水が続いている石川県能登町の公立病院では、治療の際、大量の水を必要とする透析患者などを別の病院に移したうえで、職員みずから浄水場から水を運ぶなどの対応に追われていました。

能登町の公立宇出津総合病院は地震による断水で水が使えなくなり、大量の水を使う透析や手術が必要な患者を別の病院に移したほか、原則、救急以外の診察を取りやめています。

この病院では患者の手術や食事などでふだん1日30トンの水を使っていますが、断水でおよそ100分の1の300リットルの水と救援物資の飲料水でまかなっていました。

医療活動を継続できる必要な水を確保しようと、断水してからこれまで、職員が車で20分ほど離れた浄水場からポリタンクで水を病院に運んでいたということです。

入院患者を50人程度に絞って対応していて、これから懸念される災害関連死を防ぐとともに地域医療を継続させたいとしています。

公立宇出津総合病院の上野英明事務局長は「飲料水は救援物資で足りているものの、それ以外の水が不足していた。破損した水道設備の復旧のめどは立っていないが、医療活動を継続できるようなんとかしのぎたい」と話していました。

一方で、11日、NHKが取材したあとにこの病院に給水車が派遣されることが決まったということです。