中国と台湾 台湾総統選前にアメリカで激しい駆け引き

13日の台湾総統選挙を前に、中国共産党の高官がアメリカを訪問し、バイデン政権の高官と会談しました。一方、台湾当局の駐米代表はアメリカ議会下院の議長と会談し、選挙を前に中国と台湾がそれぞれアメリカで激しい駆け引きを行っています。

13日に投票が行われる台湾総統選挙を前に中国共産党で対外交流を担当する中央対外連絡部トップの劉建超部長は、アメリカを訪問していて、各界の関係者との交流では、米中両国の関係の重要性を強調しました。

また、劉部長は、10日、ワシントンでホワイトハウスで安全保障を担当するジョン・ファイナー大統領副補佐官と会談しました。

中国側の発表によりますと、この中で劉部長は、台湾について中国の立場を説明したということで、「台湾は自国の一部だ」とする中国の立場を強調し、アメリカが台湾に関与しないようけん制したものとみられます。

一方、台湾当局の兪大※ライ駐米代表は9日、アメリカのジョンソン下院議長と会談し「双方は、自由と民主主義の価値を共有していて、さらなる関係強化を期待する」などと述べ、アメリカとの関係を重視していることを強調し、選挙を前に中台それぞれがアメリカで駆け引きを行っています。

※ライはさんずいに雷