能登半島地震の被災地 災害に便乗した犯罪17件 警察は体制強化

能登半島地震の被災地では空き巣や置き引きなど災害に便乗した犯罪が、これまでに17件確認されているということで、警察はパトロールや捜査の体制を強化しています。

警察庁によりますと、能登半島地震の被災地では、被災した住宅への空き巣や、避難所での置き引きなど、災害に便乗した犯罪が、10日午後5時までに17件確認されているということです。

輪島市では県外から訪れた自称・大学生の容疑者が、被災した住宅に侵入し、箱に入ったみかんを盗んだとして逮捕されたケースもありました。

警察庁は他府県の警察からも人員を派遣して、パトロールや初動捜査の体制を強化しています。

また、過去の大規模な災害では、災害に便乗して悪質な契約を結ばせたり、金をだまし取ったりする犯罪が起きていることから、警察庁は注意を呼びかけています。

松村国家公安委員長は、11日の記者会見で「避難生活が長期化する中、犯罪被害の防止や被災者の不安解消は重要な課題だ。国として、被災地外への2次避難を勧めているが、地元を離れることに不安を感じる人もいると思う。被災した人が安心できるよう、警察は、パトカーなどによる警戒を強化するものと承知している」と述べました。