台湾総統選 侯友宜氏“当選すれば任期中は統一問題触れない”

13日投票が行われる台湾総統選挙で政権奪還を目指す最大野党・国民党の侯友宜氏は、自分が当選すれば中国との対話を拡大すると述べる一方、「任期中は中国との統一問題には触れない」と明言しました。

総統選挙には、与党・民進党の頼清徳氏、最大野党・国民党の侯友宜氏、野党第2党・民衆党の柯文哲氏の3人が立候補しています。

このうち侯友宜氏が11日、外国メディアを対象に記者会見しました。

この中で、侯氏は「中国が軍事的に挑発している」と非難し「大陸に対してどんな幻想も抱いたことがない。自衛力を高め、相手に軽々しく戦争を始める気を起こさせない」と述べ、防衛力の強化によって中国を抑止すると強調しました。

一方で、中国との対話や交流を拡大して衝突のリスクを下げると主張し、その進め方については「民間や学者の交流、窓口機関どうしの話し合いから徐々に始め、当局どうしのやりとりは最後だ」と述べました。

そのうえで「私の任期中は統一問題には触れない」と明言しました。

また、中国の習近平国家主席と会談する可能性については、中台関係や米中関係の状況が、初めて中台首脳会談を行った馬英九前総統の任期中とは違うとして、慎重な姿勢を見せました。

また、会見に同席した副総統候補の趙少康氏は、祖父が中国共産党の迫害を受けて死亡したことや、香港の新聞「リンゴ日報」の創業者で香港国家安全法違反の罪などに問われている黎智英氏と親交があることを明らかにし、みずからが「親中派」と見られていることに反論しました。