エクアドル 犯罪組織の暴力拡大 これまでに少なくとも10人死亡

地元のテレビ局が武装集団に一時占拠された南米のエクアドルでは、西部の都市で市民が銃で撃たれるなど、これまでに少なくとも10人が死亡し、犯罪組織のメンバーによる暴力が拡大しています。

南米のエクアドルで9日、最大都市のグアヤキルにあるテレビ局に武装集団が侵入し、生放送中だったスタジオを占拠しました。

武装集団のメンバーは、銃や爆発物でスタッフを脅すなどしましたが、警察の部隊によって制圧され13人が拘束されました。

この事件による犠牲者はいませんでしたが、犯罪組織は、各地で暴力を繰り返していて、地元の警察などによりますと、グアヤキルではスーパーで買い物をしていた市民が銃で撃たれるなどしてこれまでに少なくとも8人が死亡したということです。

また、近郊の町でも警察官2人が襲撃を受け死亡したということです。

さらに、ほかの地域でも犯罪組織のメンバーが刑務所の職員を人質にとったり、爆発物を爆発させたりしていて、犯罪組織による暴力が拡大しています。

急激な治安の悪化を受け、隣国のペルーがエクアドルとの国境地帯に緊急事態を宣言したほか、中国の大使館と総領事館が10日から首都キトとグアヤキルでの市民向けの業務を一時的に停止するなど、影響が広がっています。