安保理緊急会合 日米など ロシアとミサイル供与の北朝鮮を非難

ウクライナ情勢をめぐって国連安全保障理事会で緊急会合が開かれ、アメリカや日本などは、ロシアが去年の年末以降、ウクライナに対して行った大規模な攻撃で北朝鮮から供与された弾道ミサイルが使われたとして、安保理の決議違反だと強く非難しました。

ウクライナ情勢をめぐって10日に開かれた国連安保理の緊急会合では、去年の年末以降、ロシアによる大規模なミサイル攻撃などで市民の犠牲や民間施設の被害が広がっているとして、各国が強い懸念を示しました。

また、欧米各国や日本は、これらの攻撃では北朝鮮から供与された弾道ミサイルが使われたとしてロシアと北朝鮮を非難しこのうち山崎国連大使は「北朝鮮とロシアの間のいかなる武器移転も複数の安保理決議の明らかな違反だ」と述べました。

また、アメリカのウッド国連次席大使は「ロシア軍は、ウクライナの重要インフラを破壊し、民間人を殺害するために追加の発射を行うおそれがある」と指摘し、韓国のファン・ジュングク国連大使は「北朝鮮はウクライナを核弾頭の搭載が可能なミサイルの実験場として利用している。ウクライナでの北朝鮮のミサイルの使用は、世界の核不拡散に大きな影響を与える」と非難しました。

これに対してロシアのネベンジャ国連大使は、北朝鮮の弾道ミサイルをめぐって「アメリカは間違った情報を広めている」と主張した上で「欧米各国は、支援している兵器がウクライナによってロシアの民間人を攻撃するために使われていることを知るべきだ」と反発し、ウクライナを支援する欧米側を非難しました。