愛知 断水や停電続く高齢者施設の入所者 医療機関で受け入れへ

能登半島地震による災害関連死を防ぐため、2次避難や広域避難が急がれる中、愛知県は断水や停電が続く石川県内の高齢者施設の入所者を愛知県内の医療機関で受け入れることを決めました。高齢者は早ければ11日にも、自衛隊機で県営名古屋空港に到着する予定だということです。

愛知県などによりますと、今回の地震を受けて石川県から、電気や水などライフラインが途絶えている地域の高齢者施設の入所者を、近隣の県で受け入れてほしいと要請があったということです。

これを受けて、愛知県などが県内の災害拠点病院などに確認したところ、複数の医療機関で、合わせて30人程度の受け入れのめどがたったとして、10日、石川県に受け入れを申し出たということです。

高齢者は早ければ11日にも、自衛隊機で県営名古屋空港に到着する予定だということで、空港内で医師らが健康状態を確認したあと、救急車などで受け入れ先の病院に搬送する方向で調整を急いでいます。

愛知県ではその後、健康状態などに問題がなければ、県内の高齢者施設に移ってもらうことも検討しているということです。

調整にあたっている愛知県DMAT調整本部の北川喜己本部長はNHKの取材に対し、「被災地の高齢者施設は介護にあたるスタッフも被災していて、深刻な状況にある。災害関連死を防ぐためにも、速やかに対応したい」と話しています。