石川 輪島 孤立地区出身で集落に物資運び続ける男性が支援訴え

石川県輪島市では、今も多くの地区で孤立状態が続いていますが、このうちの1つの地区の出身で金沢市に住む男性が道路状況が厳しい中、集落に物資を運び続けています。男性は早く孤立状態を解消できるよう支援してほしいと訴えています。

人口およそ350の輪島市七浦地区は、地震で倒壊した家はなく住民は無事だということですが、孤立状態が続いています。

七浦地区出身で金沢市在住の升本庄吾さん(33)は、地震発生直後の今月1日夜、現地に入って地区に住む両親と、兄の家族の無事を確認しました。

その後、自衛隊が地区に物資を運び始めましたが、住民が自分たちの車で行き来するのは難しく、今も水やガソリン、灯油が不足しています。

このため、升本さんはこれまでに4回、金沢市と往復して物資を運んでいますが、途中の道路には亀裂があり陥没して段差もできているほか、一部が崩落して危険なトンネルを通らないといけないということです。

また、停電と断水が続き、固定電話も通じないほか携帯の電波も不安定で連絡も難しく、いまだに地区の外に住む家族に無事を知らせることができていない人も多いということです。

升本さんは「できるだけ早くなんとかしてほしい。現地では、皆、疲れが見えてきて心配だ。物資も運びにくいが、孤立していない地域と比べて物資が偏らないようにしてほしい」と話していました。