仏新首相 歴代最年少34歳のガブリエル・アタル氏に任命

フランスのマクロン大統領は、辞任したボルヌ首相の後任に、国民教育相を務めてきたガブリエル・アタル氏を任命しました。アタル氏は34歳で、歴代最年少の首相となり、支持率の低迷が続く政権をどこまで刷新できるか注目されます。

フランスのマクロン大統領は、9日、内閣総辞職に伴い8日辞任したボルヌ首相の後任に、これまで国民教育相を務めてきたガブリエル・アタル氏を任命しました。

アタル氏は、1989年生まれの34歳。

マクロン大統領が率いる中道政党から28歳で国会議員に当選し、政府報道官などを経て、去年(2023)国民教育相に抜てきされ「マクロン派の希望の星」として注目されてきました。

現在のフランス第5共和制の首相として最年少で、地元メディアは、同性愛者であることを公表している初めての首相だとも伝えています。

アタル新首相は9日の演説で、「この任命は、若者への信頼の象徴だ」と述べ今後、早急に組閣作業にあたる考えを示しました。

2期目のマクロン大統領は、辞任したボルヌ首相のもとで、年金制度改革などを進めましたが議会でも多数派を握れないなか、政権運営が難航し、求心力の低下が指摘されています。

マクロン大統領としては、ことし、ヨーロッパ議会選挙や、パリオリンピック・パラリンピックも控える中、若く、国民にも人気のあるアタル氏を起用して、立て直しを図りたい考えですが、支持率の低迷が続く政権をどこまで刷新できるか注目されます。