富山 黒部「トロッコ電車」線路の橋に被害 落石で壊れたか

「トロッコ電車」の愛称で観光客に親しまれている富山県の「黒部峡谷鉄道」で、線路の橋に地震による落石で壊れたとみられる部分が見つかりました。春の運行開始が遅れるおそれもあり、観光への影響が懸念されています。

「黒部峡谷鉄道」は、毎年4月下旬から11月まで北アルプスの黒部峡谷をぬうように走り、「トロッコ電車」の愛称で親しまれています。

地震の発生を受けて線路や設備を点検したところ、紅葉の名所で知られる線路の「鐘釣橋」に地震による落石で壊れたとみられる部分が見つかりました。

橋桁がへこみ、枕木が線路から外れるなどしているということです。

黒部峡谷鉄道でさらに詳しく調査して、復旧方法を検討することにしていますが、春の運行開始が遅れるおそれもあるということです。

トロッコ電車は車窓からの景色を楽しんだり、各駅で温泉や散策を楽しむ人たちに人気で昨シーズンの乗降客数はおよそ53万5000人で、新型コロナの5類移行などでおととしより28%増えていました。

国内の観光客やインバウンドへの期待が高まっていただけに地域の観光への影響が懸念されています。

黒部峡谷鉄道は「復旧作業は雪どけを待って行うことになる。なるべく早く復旧できるよう対応を検討したい」と話しています。