台湾総統選 頼清徳氏“当選で中国が政策検討し直す機会に”

1月13日に投票が行われる台湾総統選挙に与党・民進党から立候補している頼清徳氏は、自分が当選すれば、今は民進党を対話の相手と見なしていない中国が「台湾政策を検討し直す機会になる」と述べました。

今回の総統選挙には、
▽与党・民進党の頼清徳氏
▽最大野党・国民党の侯友宜氏
それに、
▽野党第2党・民衆党の柯文哲氏が
それぞれ副総統の候補者とコンビを組んで立候補しています。

このうち与党・民進党の頼清徳氏は9日、副総統候補の蕭美琴氏とそろって外国メディアを対象に記者会見しました。

この中で頼氏は「私と美琴は、内政、外交の両方で最も訓練された候補者の組み合わせだ」と述べ、当選に自信をのぞかせました。

そして、中国との関係について、頼氏は「蔡英文総統は在任中の8年間、中国に何度も善意を示したが、中国は正面から受け止めなかった」と批判しました。

そのうえで「私が当選すれば、中国が台湾政策を検討し直す機会になる。中国が選挙に介入する中で野党の候補者が当選すれば、中国が今の台湾政策やインド太平洋政策を変えることはありえない」と述べました。

「台湾は自国の一部だ」とする中国は、この主張を受け入れない民進党をこれまで対話の相手と見なしておらず、台湾への圧力を強めています。

今回の頼氏の発言は、自身の当選によって民進党政権が継続することになれば、国際社会が台湾海峡の平和と安定を重視する中、中国側も民進党政権との関係構築に動くという期待を示した形です。