韓国軍 緩衝区域「もはや存在せず」砲撃訓練など再実施の方針

北朝鮮軍による相次ぐ海上への砲撃を受けて、韓国軍は2018年の南北軍事合意で双方が砲撃をしないとした緩衝区域が「もはや存在しない」として、合意で取りやめていた砲撃などの訓練を再び実施していく方針を明らかにしました。

韓国軍は、朝鮮半島西側の黄海にある韓国の島の近くで、北朝鮮軍が今月5日以降、3日連続で砲撃したと発表しました。

これに関連して韓国軍の合同参謀本部は8日の記者会見で、偶発的な衝突を防ぐために双方が砲撃をしない緩衝区域を設けた2018年の軍事合意に北朝鮮が繰り返し違反していると指摘しました。

その上で、緩衝区域は「もはや存在しない」との見解を示し、韓国軍は合意によって取りやめていた砲撃訓練などを再び実施していく方針を明らかにしました。

南北の軍事合意をめぐっては、韓国政府が去年11月、北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げに対抗して効力を一部停止すると、北朝鮮国防省は今後は合意に縛られないと表明していました。