米 民間の無人月着陸船打ち上げ 着陸成功なら民間で世界初か

アメリカの民間企業が開発した無人の月着陸船が、フロリダ州にある発射施設から打ち上げられました。月への着陸に成功すれば、民間企業としては初めてとなる可能性があり、宇宙の商業利用を拡大する動きとして注目が集まっています。

フロリダ州のケープ・カナベラル宇宙軍基地で8日に打ち上げられたのは、アメリカの民間企業「アストロボティック・テクノロジー」が開発した無人の月着陸船「ペレグリン」です。

着陸船は打ち上げからおよそ50分後に、ロケットから切り離され、当初の計画どおり飛行しているということです。

順調に飛行を続ければ、来月下旬、月への着陸を目指すということで、成功すれば、民間企業としては世界で初めてとなる可能性があります。

今回の打ち上げは、NASA=アメリカ航空宇宙局が進める、月面への物資の輸送を民間企業が担うプロジェクトの一環として行われ、使用されたロケットもアメリカの民間企業が新たに開発したものです。

月をめぐっては、アメリカの別の民間企業が来月、月着陸船の打ち上げを予定しているほか、日本のJAXA=宇宙航空研究開発機構も今月、無人探査機を月に着陸させる計画です。

近年、月探査をめぐる国や民間の競争が激しくなる中、今回の打ち上げは宇宙の商業利用を拡大する動きとして注目が集まっています。