【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(1月8日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる8日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア ミサイル攻撃 一段と強める ウクライナ各地で被害

ウクライナ軍のザルジニー総司令官はロシア軍が8日朝、弾道ミサイルや無人機などあわせて59の飛しょう体で攻撃し、このうち、18発のミサイルと8機の無人機を迎撃したと発表しました。

この攻撃でウクライナ大統領府などは東部のドニプロペトロウシク州で1人が死亡、ハルキウ州で1人が死亡、そして西部フメリニツキー州では2人が死亡し、あわせて30人以上がけがをしたとしています。

攻撃は南部ザポリージャ州などでも行われ、各地で被害がでています。

ロシア国防省は8日「ウクライナの軍産施設に対しキンジャールなどで集団攻撃を行った」として、攻撃は極超音速ミサイルだとしているキンジャールも使用したと発表し、ロシア軍は無人機に加え、ミサイルによる攻撃を一段と強めています。

プーチン大統領 兵士遺族の支援を強調

ロシアのプーチン大統領はロシア正教でクリスマスイブにあたる6日夜、ウクライナへの軍事侵攻で死亡した兵士の遺族をモスクワ郊外の公邸に招き、遺族を支援する姿勢を強調しました。

これについてアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は7日、「プーチン大統領は最近も軍関係者を気遣う同様のイベントに出席し、問題を解決できる指導者だとアピールしている。選挙活動の一環として利用している可能性が高い」と指摘し、ことし3月の大統領選挙に向けて選挙活動を強化しているという見方を示しています。

ロシア軍の攻撃続く 東部ドニプロで教育施設など被害 12人けが

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナでは、7日にかけてもロシア軍の攻撃が続き、東部ドニプロではけが人が出ています。

ウクライナ空軍は7日、6日の夜から7日にかけて、ロシア軍による自爆型の無人機28機とミサイルを使った攻撃があり、このうち無人機21機を撃墜したと発表しました。

ロイター通信によりますと、一連の攻撃で東部ドニプロでは12人がけがをし、教育施設や集合住宅などが被害を受けたということです。

現場を撮影した映像では、集合住宅の窓ガラスが吹き飛ばされてほとんど無くなり、壁の一部が焦げているのが確認できます。

キーウ訪問の上川外相 発電機供与など支援表明

首都キーウでは7日、現地を訪問した上川外務大臣がウクライナ政府の閣僚らと会談し、厳しい冬を乗り越えるため、新たに5つのガスタービンの発電機を供与するなどの支援を行うと表明しました。

ロシアは、おととしの軍事侵攻以降、ウクライナ各地の発電所や送電施設を繰り返し攻撃していて、ウクライナの電力供給能力はおよそ50%にとどまっているとされます。

ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は、日本から供与される設備を電力不足が深刻な地域に優先的に配備するとしたうえで「ロシアの侵攻直後から支援してくれた日本に心から感謝している。真に必要な支援だ」と謝意を示しました。