志賀原発 付近の海面に少量の油流出も放射性物質は含まれず

北陸電力は、1月1日の地震で震度7の揺れを観測した石川県志賀町にある志賀原子力発電所で7日、排水溝の出口付近の海面に少量の油が流出しているのが見つかったと発表しました。
北陸電力によりますと、流出したとみられる油には放射性物質は含まれておらず、外部への放射能の影響はないとしています。

志賀原発では、1月1日の地震により、1号機と2号機で外部から電気を受けるために使われている変圧器の配管が壊れるトラブルがあり、絶縁や冷却のための油が合わせて2万3000リットル余り漏れ出しました。

北陸電力は、油のほとんどを回収したとしていましたが、7日に改めて確認したところ、2号機の変圧器近くの側溝で、微量の油膜を確認したほか、この側溝からつながる排水溝の出口付近の海面で、縦5メートル、横10メートルほどの範囲に油膜が見つかったということです。

この範囲の油の量は100ミリリットル程度だということで、北陸電力は、中和剤をまいたり、オイルフェンスを設置したりして油の回収を進めています。

北陸電力によりますと、変圧器から飛散した油が雨で流出したとみられるということですが、変圧器は放射性物質を扱うエリアの外にあることから、油に放射性物質は含まれていないということで、外部への放射能の影響はないとしています。

志賀原発では変圧器のトラブルで、現在も外部から電気を受ける系統の一部が使えなくなっていますが、北陸電力は、ほかの系統で電気を受けていることなどから、使用済み燃料プールの冷却など、安全上重要な機器の電源は確保されているとしています。