【被害状況7日】石川で128人死亡 重軽傷者560人 救助活動続く

石川県などによりますと、7日午後2時までに、今回の地震による死者が石川県内で合わせて128人確認されたということです。

各地の被害について、随時更新でお伝えしています。

《被害状況》

石川県で128人死亡 重軽傷者560人

石川県などによりますと、7日午後2時までに、石川県内であわせて128人の死亡が確認されたということです。

▼輪島市で69人、
▼珠洲市で38人、
▼穴水町で11人、
▼七尾市で5人、
▼能登町で2人、
▼志賀町で2人、
▼羽咋市で1人となっています。

また、重軽傷者は石川県内全体で少なくとも560人にのぼっています。

このほか、少なくとも新潟県で47人、富山県で41人、福井県で6人、岐阜県で1人がけがをしました。

安否不明者195人 石川県が情報提供求める

石川県は、住民基本台帳をもとに7日午後2時の時点で安否が分かっていない人として、珠洲市、輪島市、穴水町、能登町、七尾市、羽咋市、志賀町の合わせて195人の名前や年齢などを公表しました。

県は、この中には、同姓同名が複数いて同一人物の可能性があるほか、転居などで連絡が取れないといった人が含まれている可能性があるとして、広く情報の提供を求めています。

石川 穴水町 土砂崩れ現場で救助活動続く

石川県穴水町の由比ヶ丘地区では今回の地震による土砂崩れで複数の住宅が倒壊し、7日午前9時半の時点で5人の死亡が確認されたほか、少なくとも9人が閉じ込められているとみられています。

冷たい雨が降るなか、現場では消防などによる救助活動が続けられています。

このうちひとつの住宅に閉じ込められているとみられるのは、親子4人と、別の親子3人です。また別の住宅には、2人が閉じ込められているとみられています。

一方、近くでは、別の住宅も土砂崩れに巻き込まれていて、この家にいた可能性がある女性2人の安否が確認できていないということです。

発生から124時間後に救助の90代女性 会話できるまで回復

地震の発生からおよそ124時間たった6日午後8時20分ごろ、珠洲市正院町川尻の倒壊した2階建ての住宅から90代の女性が救助されました。

救助にあたった消防隊や医師が7日午前取材に応じ、女性は足にけがをしているものの、会話ができるまで回復しているということです。

救助活動にあたった緊急消防援助隊の粂孝宜救助小隊長は「1階と2階の床面の間隔がほとんどない中で女性のひざ下が複数の家財に挟まっていた。すき間が狭いので手作業で慎重に作業を進め、数時間かけて救助することができた。震災発生から72時間をこえる生存救助はまれな事案だが、救助隊はそういったケースが多くあると認識して諦めない救助活動を行いたい」と話していました。

《建物被害》

石川県 住宅被害1370棟 全体状況は把握できず

石川県によりますと、7日午後2時時点で県内では穴水町などで、少なくとも1370棟の住宅被害が確認されたということです。

一方、輪島市や珠洲市、内灘町、それに能登町でも、多数の住宅に被害が出ていますが依然として全体状況は把握できていないとしています。

自治体別にみると
▽金沢市では全壊が4棟、
▽七尾市では全壊が225棟、
▽加賀市では全壊が4棟、半壊が4棟、一部破損が23棟、
▽羽咋市では全壊が15棟、
▽川北町では一部破損が1棟、
▽志賀町では全壊が8棟、半壊が15棟、一部破損が16棟、床上浸水が6棟、床下浸水が5棟、
▽中能登町では全壊が20棟、半壊が10棟、一部破損が14棟、
▽穴水町では全壊または半壊が1000棟となっています。

一方、▽輪島市と▽珠洲市、▽内灘町、▽能登町では多数の住宅に被害が出ていますが、現在も確認が進んでいないということです。

《漁業・畜産業の被害》

石川県内の漁港 半数以上で防波堤や岸壁が壊れる

農林水産省は、7日午後災害対策本部を開き7日午前11時半までに確認された被害の状況を公表しました。

石川県内では、▽69ある漁港のうち、半数以上にあたる37か所で防波堤や岸壁が壊れるといった被害が確認されたということです。

▽荷さばき所などの施設も19か所で被害を受けたほか、▽転覆や沈没した漁船も少なくとも31隻にのぼるということです。

農林水産省は、被害の全容はまだ把握しきれておらず、漁業の再開に時間がかかるケースも予想されるとしています。

このほか▽畜産農家では断水が50件、停電が17件、それに施設の損壊が36件確認されたということです。