停電続く能登地方 電柱約1200本に被害 復旧のめど立たず

今回の地震で石川県内では能登地方を中心に停電が続いていますが、北陸電力送配電によりますと、これまでにわかっているだけでおよそ1200本の電柱が傾いたり、折れたりする被害が起きているということです。
なるべく早い停電の解消を目指していますが、立ち入ることが難しい場所も多く、復旧のめどは立っていません。

石川県内では地震が発生した今月1日、およそ3万3000戸で停電が発生し、5日後の6日午後5時すぎの時点でも、およそ2万2000戸が停電しています。

北陸電力送配電によりますと、6日午後3時までに確認できただけで、県内の電柱のおよそ970本が傾いたほか、およそ230本が折れるなどの被害が出ているということです。

また、電線もおよそ340か所で断線していたほか、一部の変電所では複数の設備で破損が確認されたということです。

現在、ほかの電力会社からの応援を受けながら、1000人規模の態勢で復旧作業を進めていますが、被害が広範囲にわたり、土砂崩れや倒木などのため車両などが立ち入ることが難しい場所も多く、復旧のめどは立っていません。

北陸電力送配電は停電が続く地域で、電源車を配備するなど対応を進めていて、「被害状況の確認や停電の早期解消に向けて全力を尽くしていく」としています。

石川県内で約2万3600戸が停電(6日午前11時半)

経済産業省によりますと、今回の地震の影響で6日午前11時半の時点で、石川県内のおよそ2万3600戸が停電していて、輪島市と珠洲市が全体の7割余りを占めています。

2つの市では配電設備や道路の損壊の被害が大きく、復旧作業が難航しているということで、経済産業省は停電が続く避難所を優先して、復旧に向けた工事や電源車の供給を進めています。

経済産業省は6日、北陸電力とともに、輪島市、珠洲市、能登町、穴水町のトップからそれぞれオンラインで聞き取りを行ったということです。

現地の避難所の規模や人数などを確認するとともに、どの避難所から電力の復旧作業を行うかなど、今後の計画づくりに生かすということです。

齋藤経済産業大臣は6日の記者会見で、「現場の状況を直接、伺うことで、ご要望の優先順位を明確化することができた。残りの停電か所の供給再開を加速していく」と述べました。