石川 輪島市の孤立地区 建物倒壊など大きな被害

今回の地震のあと、依然として孤立状態になっている地区でも、建物の倒壊など大きな被害が出ています。

輪島市の「町野地区」は市街地などから向かう道が崖崩れによって寸断され、車での行き来ができなくなっています。

能美市の会社員、鳥毛崇さん(51)は、町野地区に80歳の母親が1人で暮らしていて、地震のあと、連絡が取れなくなったことから、地震発生の翌日、徒歩で地区に向かいました。

輪島市役所の支所などがある町野地区中心部の集落、「粟蔵(あわぐら)」では倒壊した建物や道路の陥没などがいたるところで見られました。

さらに、山あいの「寺山」の集落に向かう途中にも道路の寸断や崖崩れ、倒木などがあり、集落の公民館には鳥毛さんの母親を含む40人ほどの人が避難していましたが、支援物資が届かず、水や食料も不足した状態だったということです。

鳥毛さんは「もともと雪深い地域なので、これから何十センチも雪が降ると陸路で向かうことは厳しいので不安です。私が訪れたときは避難している人たちが自宅から灯油を持ち寄ってストーブで暖を取っていましたが、そろそろ燃料も尽きると思うので心配しています」と話していました。