ドコモとKDDI 船で電波飛ばし輪島市の一部エリアで利用可能に

石川県の一部の地域では道路の寸断などで携帯電話の復旧作業がスムーズに進んでいません。このため、NTTドコモとKDDIは6日昼ごろから、基地局の機能を持った船を使って電波を飛ばし、輪島市の一部のエリアで通信サービスが利用できるようにしました。

NTTドコモとKDDIは共同で、NTTグループが保有する全長109メートルの船に基地局の設備を積み、輪島市の沖合およそ3キロに停泊させ、6日昼ごろから携帯電話の電波を飛ばし始めました。

カバーできるエリアは数キロ程度にとどまりますが、NTTドコモとKDDIは、現在、孤立状態になっている輪島市の町野地区の沿岸部で、通信が利用できることを確認したということです。

このほか、ソフトバンクは基地局の機能が備わったドローンを使って、輪島市の門前町での通信状態の回復を進める計画です。

このドローンは地上100メートルで飛行させると、半径およそ3キロから5キロのエリアで通信が可能になるということで、電力が確保できれば、連続で100時間以上、稼働できるということです。

今回の地震では道路の寸断や渋滞によって、通信設備の本格的な復旧作業が進まず、停電が続く地域の基地局を稼働させるための燃料補給にも時間がかかっていることから、通信各社は応急措置としての対応を急いでいます。