石川 輪島の高齢者施設 断水や物資不足などで厳しい状況続く

およそ100人の高齢者が入所している輪島市気勝平町にある介護老人保健施設「百寿苑」では、今回の地震で窓やガラス扉が壊れたほか、床にも亀裂が入り、ふだん入所者が生活している2階部分が使えなくなりました。

このため、施設では入所者に1階部分へ移ってもらいましたが、スペースが限られていることから、狭い部屋での生活を余儀なくされています。

夜は床にマットレスを敷いて寝起きしていて、不足するマットレスを共有しながら、身を寄せ合って生活しているということです。

また、電気は復旧しましたが、断水は依然として続いていて、トイレに流す水は雨水をためたものを大切に使うなど、苦しい対応を迫られています。

一方で、100人ほどいる職員もほとんどが被災し、避難所から通う人や施設で寝泊まりする人も多く、職員の疲労もたまってきているということです。

船本貴宏副施設長は「窮屈な状態での生活となってしまい、利用者やご家族には迷惑をかけて申し訳ない。職員は使命感で何とか仕事を続けているが、先行きが見えず、今後のことは何も分からない」と話していました。