12月の米雇用統計 就業者数が市場予想上回る 失業率は横ばい

アメリカの12月の雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者は前の月より21万人余り増加し、市場予想を大きく上回りました。インフレの要因となってきた労働市場のひっ迫は緩んでいると指摘されているものの、雇用の堅調さは続いていることが示された形です。

アメリカ労働省が5日、発表した先月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者は前の月より21万6000人増加しました。17万人程度の増加を見込んでいた市場予想を大きく上回りました。

また、失業率は前の月と同じ3.7%で低い水準が続いています。

労働者の平均時給は前の年の同じ月と比べて4.1%、前の月と比べて0.4%、それぞれ増加し、いずれも市場予想を上回りました。

インフレの要因となってきた人手不足や賃金の上昇など、労働市場のひっ迫はピーク時に比べて緩んでいると指摘されているものの、今回の統計では雇用の堅調さが続いていることが示された形です。

FRB=連邦準備制度理事会が3日に公表した先月の、金融政策を決める会合の議事録では、ほぼすべての参加者がことし中の政策金利の引き下げが適切だとの見方を示しましたが、利下げ時期をめぐる記載はなく、今後も雇用や物価などの経済指標を慎重に見極めて、金融政策を判断する局面が続くことになりそうです。