石川 珠洲 届いた支援物資 住民たちが分け合いしのぐ状況続く

石川県珠洲市の避難所となっている学校では、住民たちが近所のスーパーから届いた支援物資を分け合うなどしてしのぐ状況が続いています。

珠洲市宝立町鵜飼の宝立小中学校に避難している住民の代表によりますと、この学校には最大でおよそ700人が避難しています。

5日は近所のスーパーマーケットなどから、おにぎりやパン、飲料水といった支援物資が届き全員に行き渡る量になったため住民たちに配布しました。

住民たちは「がんばって!!」と書かれた段ボールを開けて、食料などをかごや袋に入れて持ち帰っていました。

70代の男性は「食べるものが底をつきてきている中でおにぎりをもらうことができてうれしい」と話していました。

また、70代の女性は「お米を食べることができてうれしいです。生活は不便ですが、頭が真っ白でこれから先のことを考えることができません」と話しました。

別の70代の女性は「気分としてはおなかがすかないですが、食べないとフラフラしてしまうので無理やり口に入れています。今はとにかくお風呂に入って頭を洗いたいです」と話していました。

住民たちによりますと、物資は定期的に届いてはいるものの避難している住民が多いため食料が少なくなってきているということです。

支援物資を届ける作業本格化

珠洲市では自治体や企業などからの支援物資を、拠点の場所から避難所に届ける作業が本格的に始まっています。

珠洲市の野々江町にある市立健民体育館は、政府や自治体、企業などから寄せられた支援物資の拠点となっていて、ここから避難所に届ける作業が本格的に始まっています。

自衛隊の隊員が作業に当たり、水やパン、アルファ米などが入った段ボールを車両に積み込んでいました。

物資は、避難所を中心に市内の53か所に運ばれ、5日は主に食品が優先的に届けられたということです。

陸路のほか、孤立している地域などには自衛隊のヘリも活用する予定だとしています。

支援物資の管理をしている自治体の担当者は「市内の避難所の状況把握を進めながら、水や食品などを優先しつつ必要な物資を迅速に届けていきたい」と話していました。