“被災した児童・生徒の就学や受験機会の確保に全力” 文科相

今回の能登半島地震を受けて、盛山文部科学大臣は被災した児童・生徒が教育を受ける機会や受験生の受験機会の確保に向けて全力を尽くす考えを示しました。

盛山文部科学大臣は政府の非常災害対策本部のあと、文部科学省で記者会見を開き、「被災地域のニーズなどを踏まえつつ、関係機関と連携しながら、児童や生徒、学生などの就学機会や受験機会の確保に向けて、被災者に寄り添った支援に全力を尽くす」と述べました。

そして、児童・生徒への具体的な対応として、▽教職員をはじめ、スクールカウンセラーや学習指導員を増員するほか、▽各自治体に対し、オンライン授業などを活用した学習指導を含め、就学機会の確保に関する留意点を示すことなどを挙げました。

また、受験生への対応として、▽出願方法や受験当日の手続きの弾力化を図るよう各大学に対して依頼するとともに、▽大学入学共通テストの追試験の実施場所について調整を進めていくと説明しました。

文科省 全国の大学に入試出願期間の延長など求める通知

今回の能登半島地震を受け、文部科学省は全国の大学に対し、入試の出願期間の延長や受験日程の振り替えなど、被災した受験生への配慮を求める通知を出しました。

通知では、被災した受験生の中には通信環境が復旧しないなど定められた期間に出願できなかったり、高校などの被災で卒業証明書などの書類を準備できなかったりする場合もあるとして、各大学に対し、出願期間の延長や書類の事後的な提出など柔軟に対応するよう求めています。

また、被災した受験生の受験機会を確保するため、各大学で別日程での受験に振り替えることや、入学検定料や入学金、授業料の減免や納入期限の延長を検討することも挙げています。

文部科学省では今月13日と14日の大学入学共通テストについて、被災した受験生は2週間後の追試験も受けられるようにするほか、追試験の会場を東京と京都に加え石川県内にも設けることを検討しています。