地震 北陸で半導体工場稼働停止 車のサプライチェーン影響懸念

今回の地震の影響で北陸地方では半導体の工場などが稼働を停止していて、自動車のサプライチェーンなどへの影響が懸念されます。

▽東芝のグループ会社「加賀東芝エレクトロニクス」は石川県能美市にある半導体工場が地震の影響で稼働を停止しています。
この工場では自動車やスマートフォン、家電などに使われるパワー半導体を生産していますが、会社によりますと、被害の状況など設備の点検を続けていて、生産再開の時期は決まっていないということです。

▽液晶パネルなどを手がける「ジャパンディスプレイ」は石川県川北町にある工場で水道管などへの被害が確認されているということです。
この工場では自動車に搭載するディスプレーを生産していますが、年始休暇明けの今月9日から予定どおり生産を再開することを目指して、復旧作業を進めているとしています。

特に自動車メーカーの間では、コロナ禍で続いた半導体の供給不足が車の減産にもつながり、深刻な影響が出ました。

自動車メーカー各社は、今回の地震によるサプライチェーンへの影響がどの程度あるのか、確認作業を進めているとしています。

一方、そのほかの工場では、
▽三菱ふそうトラック・バスの子会社「三菱ふそうバス製造」は富山市にある工場で観光バスや路線バスの車両を生産していますが、今のところ設備への大きな被害は確認されていないということです。
現在は年末年始の休業中で、当初の予定どおり、今月8日の稼働開始を目指し点検作業を進めているということです。

また、
▽電子部品大手の「村田製作所」は石川県七尾市と穴水町にある子会社の工場でスマートフォン向けの電子部品などを手がけていて、年始休暇明けの今月9日から予定どおり操業を開始できるのか、設備の状況の確認を進めています。

▽シャープの子会社「シャープディスプレイテクノロジー」は石川県白山市にある工場でモバイル機器用のディスプレーなどを生産していますが、年始の休業明けの5日、予定どおり稼働を再開するかは決まっていないとしています。