能登地方の道路“不要不急の通行控えて” 災害車両の通行優先

地震で被害を受けた能登地方の道路では、「通行可能」とされている道でも大きな段差があるなど道の状態が悪く、車が故障し、渋滞が起きて災害対策や医療支援などの車両の通行に支障が出る事態も起きています。警察は「災害車両の通行を優先するため、不要不急の通行は控えてほしい」と呼びかけています。

石川県は能登地方に向かう道路のうち、通行止めが解除されるなどして、通行可能な国道や県道を2日から県のホームページなどで公表しています。

一方、県や警察によりますと、通行できる道路でも隆起や陥没などがあり、段差で乗用車が故障し、動けなくなることで渋滞が起きて、支援物資を運ぶ災害対策の車両や、避難所に医療支援に向かう車両などの通行に支障が出る事態も起きているということです。

こうした状況を受けて、警察は4日朝から、被災地方面へ向かう車の量を抑えるための措置を取っています。

具体的には七尾市田鶴浜町から輪島市と珠洲市に向かう国道249号線と県道1号線で、災害車両や、警察、消防の緊急車両などを優先して通行させるということです。

警察は「道路は損壊が激しく、一般の乗用車ではパンクすることもあるなど通行には危険が伴うので、不要不急の場合は通行を控えていただき、災害関係車両を優先して通行させるためにご協力をお願いしたい」としています。

“能登地方への一般車両の移動控えて”

石川県と北陸地方整備局は被災地での人命救助や復旧作業を進めるため、4日、能登地方への一般車両の移動を控えるよう協力を呼びかけました。

石川県内では能登半島方面につながる能越自動車道や、のと里山海道などの一部区間で道路が崩落するなどの被害が起きています。

こうした中、通行可能な一部の道路では被災によって道路幅が狭くなっていて、渋滞が発生するケースもあり、円滑な物資の輸送の支障になっているということです。

さらに、一般の車両が混在することで、人命救助や復旧作業に支障が生じるとしています。

県や北陸地方整備局は「被災地の親族や知人などの安否を確認したい気持ちや、個人で支援物資を届けたい気持ちもあると思うが、ご理解とご協力をお願いしたい」としています。