SNSでNHKのロゴ使った地震関連の“偽投稿”も 注意を

石川県の能登地方で震度7の揺れを観測した地震を受けた北陸電力志賀原子力発電所の状況について、旧ツイッターのXではNHKのロゴを不正に使った偽の投稿が出ています。

報道機関を装った偽情報や誤った情報が出されるおそれがあり、注意が必要です。

1日に石川県の能登地方で最大で震度7の揺れを観測した地震の直後から、Xでは誤った情報や偽情報が広がっていて、中にはNHKのロゴを不正に使って志賀原発の状況を示した偽の投稿も出ています。

この投稿では、志賀原発で「放射性物質を含む水が約420リットル漏洩中」として、地図や写真を合わせて作った画像が貼り付けられていて、4日午後3時の時点で64万回以上、閲覧されていました。

この投稿には誤解を生む内容が含まれ、放射性物質を含む水が漏洩しているかのように示された写真は、実際には故障した変圧器で油が漏れている様子をとらえたものでした。

北陸電力によりますと、志賀原発では使用済み燃料プールで放射性物質を含む水が1号機から95リットル、2号機から326リットル、床面にあふれ出たとしていて、いずれも建物内にとどまり、外部への影響はないとしています。

志賀原発では変圧器が故障した影響で、外部から電気を受ける系統が一部使えない状況が続いていますが、北陸電力はほかの系統で電気を受けるなどして、安全上、重要な機器の電源は確保されているとしています。

Xなどでは報道機関を装った偽情報や誤った情報が出されるおそれがあり、情報を見る際には本当に報道機関が出しているものか確認するなど、注意が必要です。

岸田首相「決して許されるものではない」

岸田総理大臣は総理大臣官邸で記者会見し、能登半島地震をめぐり、SNS上で偽の情報が拡散していることについて、「実在しない住所や無関係の画像で救助を求めるなど、事実に基づかない情報がSNS上で拡散している。こうした悪質な虚偽情報は決して許されるものではなく、厳に慎んでもらう必要がある」と述べました。

その上で、「政府としても、こうした姿勢をしっかりと伝えていくとともに、国民にも公共機関の情報を確認するなど、虚偽情報に惑わされないよう呼びかけていかなければならない」と述べました。