管制官 日航機“着陸やり直し”交信記録なし 海保機気付かずか

羽田空港で起きた日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機の衝突炎上事故で、管制官と日本航空機の交信記録には、着陸のやり直しに関する内容がなかったことが分かりました。管制官と日本航空機のパイロットはいずれも、滑走路上の海上保安庁の航空機に気がついていなかった可能性があり、国の運輸安全委員会が詳しい状況を調べています。

2日の夕方、日本航空の旅客機が羽田空港に着陸した直後に、滑走路上にいた海上保安庁の航空機と衝突して炎上し、海上保安官5人が死亡、1人が大けがをしました。

日本航空機では、乗客15人がけがや体調不良で医療機関を受診したことが確認されています。

この事故で、国土交通省が公表した管制官と日本航空機との交信記録には、着陸のやり直しに関する内容がなかったことが分かりました。

国土交通省は、管制官が海上保安庁の機体に気がついていなかったとみられるとしています。

日本航空機のパイロットも、会社の聞き取りに対し、滑走路への進入中、海上保安庁の航空機を確認できなかったと話していることが分かっています。

このため、管制官と日本航空機のパイロットはいずれも、誤って進入した疑いのある滑走路上の海上保安庁の航空機に気がついていなかった可能性があり、国の運輸安全委員会が詳しい状況を調べています。

また、運輸安全委員会は4日は、午前中から日本航空機のパイロットに聞き取りを行っています。