円相場 能登半島地震の影響への懸念などから円安進む

ことし最初の取り引きとなる4日の東京外国為替市場、円相場は能登半島地震が経済に与える影響への懸念などから円安が進みました。

外国為替市場では今月1日に起きた能登半島地震で大きな被害が出たことから、企業活動や消費への影響が懸念されるとして、海外の投資家を中心に円を売る動きが見られました。

また、アメリカの長期金利が上昇し、中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が早期に利下げを行うという見方が後退したこともあって、円安が進みました。

午後5時時点の円相場は、年末と比べて1円98銭円安ドル高の1ドル=143円37銭から39銭でした。

一方、ユーロに対しては、36銭円安ユーロ高の1ユーロ=156円81銭から85銭でした。

ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0937から38ドルでした。

市場関係者は「投資家の間では、能登半島地震の経済への影響が懸念される中、日銀が大規模な金融緩和策を早期に修正するのは難しいのではないかという見方も出て、日米の金利差の拡大が意識され、一時、1ドル=143円台後半まで円安が進んだ。ただ、きょう午後、アメリカの長期金利の上昇傾向が一服すると円を買い戻す動きも見られた」と話しています。