FRB議事録 ことし中の利下げ適切の見方が多数も 時期記載なし

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は先月の会合の議事録を公表しました。ほぼすべての参加者がことし中に政策金利を引き下げることが適切だという見方を示していたものの、注目されていた利下げの時期などをめぐる記載はありませんでした。

FRBは先月開いた金融政策を決める会合で、インフレが落ち着く傾向となっていることから3会合連続で利上げを見送るとともに、2024年は少なくとも年3回の利下げが想定されるという会合の参加者の見通しを示しました。

3日に公表されたこの会合の議事録によりますと、現在の政策金利の水準について、会合の参加者たちはすでにピークにたっしているか、ピークに近いという認識で一致していました。

またほぼすべての参加者がことし中に金利を引き下げることが適切であるという見方を示していました。

一方で参加者たちは、見通しには不確実性が高く経済の状況次第では利上げが適切になる可能性もあると指摘していました。

今回公表された議事録では、注目されていた利下げの時期や利下げを始める基準などをめぐる記載はなく、今後、発表される経済指標を見極めて金融政策を慎重に決定していくというこれまでのスタンスが改めて強調されたかたちになりました。