ロシア 戦闘長期化見据えウクライナの防衛産業標的か 英国防省

ロシア軍が年末年始にウクライナに対し攻勢を強めていることについて、ロシアが戦闘の長期化を見据え、ウクライナの防衛産業を標的にしているとの見方が出ています。

ロシア軍はウクライナに対して先月29日、軍事侵攻が始まって以降最大規模の攻撃をしたのに続き、新年となった今月2日にも大規模な攻撃を行うなど攻勢を強めています。

これについてイギリス国防省は3日、SNSで「去年の冬にエネルギー施設が標的となったのとは対照的に、最近のロシア軍の攻撃は主にウクライナの防衛産業をねらっているようだ」との分析を明らかにしました。

そのうえで「戦闘の長期化に備え、防衛産業の力がますます重要になっていることをロシアが認識していることはほぼ確実だ」として、戦闘の長期化を見据えてロシアが一時的に攻撃の標的を防衛産業に変えたとの見方を示しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は国内で兵士の装備品や無人機などの武器の生産能力を強化したい考えで、アメリカなどの軍事産業とも連携したいとしています。

これに関連してアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ロシア軍の攻撃について「欧米との共同生産を模索するウクライナの努力を混乱させようとしている可能性が高い」と分析しています。