気象・災害
“アレルギーのある人には特別な配慮を”厚労省が被災地に通知
災害時のアレルギーへの対応方法については、日本アレルギー学会が特設サイトを開設しています。
通知では避難所の保健師などがサイトの内容を確認したうえで対応に当たり、事故を未然に防止するよう呼びかけています。
アレルギーのある人や支援に当たる人はどのようなことを心がければよいのか。
サイトの情報をもとに主な内容をまとめました。
【食物アレルギー】
包装された食品を配布する場合には食品表示がありますが、炊き出しなどの場合にはどのような食材が使われているのか確認することが難しいことがあります。
炊き出しを行う際には、原材料を紙に書いて掲示したり、使用した食品の袋を掲示したりすることが重要です。
また、アレルギーのある人はどのような食材を食べることができないのか、衣服にシールを貼るなどして、周囲の人にわかりやすく伝えることも大切です。
万が一、アレルギーのある食べ物を摂取して、おう吐を繰り返したり、胸やのどが締めつけられるような症状が出たりした場合には、すぐに救急車を呼んでください。
【ぜんそく】
寝具などのちりやダニのほか、たき火の煙、がれきからの粉じんなどがぜんそくの発作の引き金になるおそれがあります。
できるだけ、そのような場所には近づかないようにするほか、マスクやきれいなタオルを口にあてて吸わないようにしてください。
また、周囲の人にぜんそくがあることを事前に知らせておくことも大切です。
予防薬が少なくなったり、薬を使ってもせきや発作を繰り返したりする場合には医師に相談してください。
【アトピー性皮膚炎】
避難所などでの暮らしでは、ふだんのように皮膚を清潔に保つことが難しい場合があります。
せっけんが無くても、できるかぎり毎日シャワーを浴びるようにするほか、シャワーができない場合には、熱すぎない程度にお湯でタオルをぬらし、優しく体を拭いてください。
一方で、市販のウエットティッシュではアルコールの成分などで肌が荒れることもあるので、肌の一部で試してから使うことが大切です。
避難所などは皮膚炎が悪くなりやすい環境のため、塗り薬はふだんと同じくらいか、少し強めのものを使うことも重要だということです。
それでもかゆみが強いときには、冷たいタオルなどで冷やすと一時的にかゆみが和らぐことがあります。
爪が伸びていると皮膚炎が悪化する場合があるので、定期的に爪を切るなどの対策も重要です。