Uターンラッシュがピーク 羽田空港事故の影響も 200便以上欠航

ふるさとや行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュは3日がピークで、新幹線や高速道路は午後も混雑が続いています。

一方、羽田空港で日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突した事故の影響で、羽田空港を発着する便を中心に、3日は午後8時の時点であわせて200便以上が欠航となっています。影響は4日も続く見通しです。

【新幹線】臨時列車の運行も

JR各社によりますと、新幹線の上りは午後4時半までの時点で、▽東海道新幹線では指定席がほぼ満席、▽上越新幹線では自由席の乗車率が最大で200%の混雑になっているということです。

JRは、2日夜、羽田空港で起きた衝突事故の影響などで混雑が予想されるとして、東海道新幹線は午前を中心に下りの臨時列車4本を運行しました。

また、北陸新幹線と東北新幹線も上りの臨時列車の運行が決まっています。

▽北陸新幹線は午後7時38分 金沢発、午後10時20分 東京着予定の1本、
▽東北新幹線は午後7時4分 新函館北斗発、午後11時36分 東京着予定の1本で、いずれも普通車は全席自由席だということです。

【空の便】

日本航空は3日、羽田空港を発着する国内線のうち98便が欠航となっています。

全日空は、国内線の羽田空港や羽田空港以外を発着する、あわせて97便と国際線の1便が欠航となりましたが、羽田空港と新千歳、佐賀、長崎、那覇、それに宮崎、福岡を結ぶあわせて12便を臨時で運航しました。

日本航空と全日空であわせて3万人以上に影響が出る見込みです。

このほか羽田空港を発着するスカイマークは21便、エア・ドゥは11便、ソラシドエアは1便の欠航を決めています。

影響は4日も続く見通しで、日本航空は現時点で63便の欠航を決めました。

このほかの航空各社も、4日も引き続き欠航の可能性があるということで、最新の運航状況をホームページなどで確認してほしいと呼びかけています。

【高速道路】

高速道路は、一部で渋滞が起きています。

日本道路交通情報センターによりますと、午後6時現在、いずれも上り線で、
▽東名高速道路の都夫良野トンネル付近を先頭におよそ19キロ、
▽東名高速道路の横浜町田インターチェンジ付近を先頭に15キロ、
▽関越自動車道の高坂サービスエリア付近を先頭におよそ15キロなどとなっています。

羽田空港事故の影響 各地で

“窓口に長い列” 羽田空港

羽田空港では欠航になった便を別の便に振り替える専用の窓口に、早朝から長い列が出来ていました。

このうち、年末年始を首都圏で過ごし、福岡に帰る予定だという40代の女性は「きのう帰る予定でしたが、事故の影響で飛行機が欠航になり帰れなくなってしまいました。きょう中に飛行機が飛ぶかどうかわからないですし、まだ少し怖いです」と話していました。

この女性の10歳の息子は「事故があって帰ることができなくなって、きのうは都内のホテルに泊まりました。学校の冬休み中に帰れるか不安です」と話していました。

なかには海外旅行を断念した人もいて、徳島県の70歳の女性は「きのう羽田からハワイに行く予定でしたが、事故が起きてしまいました。3時間待ちましたが、結局欠航になってしまったので予定を変更してこのまま徳島に帰ります」と話していました。

“急きょ成田便を確保” 成田空港

成田空港では、欠航となった羽田便の代わりに急きょ成田便を確保して到着した人の姿がみられました。

帰省先の福岡から都内の自宅に戻る途中の家族連れは「きのう福岡空港に向かっている時に事故で欠航になったことを知りました。宿泊先やほかの交通手段を手分けして探しました。どんどん席が無くなる中、なんとかこの便を予約して帰ることができてよかったです。これから車がある羽田空港に向かいます」と話していました。

北海道から都内に戻る40代の男性は「もともと昨日帰るつもりでしたが、欠航になってしまったので、まずはホテルを抑えました。高くついてしまいましたが、ひとまず帰ることができてよかったです」と話していました。

“空港利用できず新幹線で” 東京駅

東京駅では、羽田空港が利用できず新幹線で東京に戻ることになった家族もいました。

都内に住む40代の男性は、小学6年生の息子を妻とともにホームまで迎えに来ていました。

息子は1人で宮崎県にある男性の実家に帰省していたということですが、2日、事故の影響で宮崎から羽田に帰る便が急きょ、中部国際空港に着陸することになり、愛知県にいた友人に連絡して息子を泊まらせてもらったということです。

男性は「どうしようかと思いましたが、友人が息子を迎えにいって泊めてくれて、人とのつながりが大事だと思いました。子どもも疲れていると思うので家にまっすぐ帰りたい」と話していました。

男性の息子は「飛行機では急に行き先が変更になるアナウンスが流れてびっくりしました。さびしかったけど、父の友人が迎えにきてくれて何とか新幹線で帰ってこられてよかったです」と話していました。

“払い戻しや予約変更” 出雲空港 島根

島根県の出雲空港では、2日の東京行きの最終便に続いて、3日午前7時40分に出発する予定の東京行きの便が欠航になり、航空会社のカウンターではチケットの払い戻しや予約の変更を行う人の姿が見られました。

島根県江津市の60代の男性は「事故のニュースを見て夜中まで運航状況をチェックしていたが乗る予定だった便が欠航になってしまった。なんとか席を確保してこれから東京に向かうことができる」と話していました。