石川県 珠洲市長 “対応できていない救助要請が72件”

石川県の災害対策本部会議が開かれ、オンラインで出席した珠洲市の泉谷市長は、対応できていない救助要請が72件に上ることを明らかにしたうえで、仮設トイレが至急必要だと訴えました。

3日朝に行われた石川県の災害対策本部会議で、能登地方の市長や町長はオンラインで出席し、状況を報告しました。

このうち珠洲市の泉谷市長は「対応できていない救助要請は72件に上っているので、人命救助を最優先にしてほしい。避難所のトイレも限界で至急仮設トイレが必要だ」と述べました。

これに対し国や県は、かほく市には130基の仮設トイレをすでに輸送していて、今後、どの自治体に設置するかなどを検討すると回答しました。

ほかの市や町からは支援物資が不足していて、特に市街地以外の道路が寸断された場所に届けるのが難しいと報告があったのに対し、県や消防などは船は地震の影響で水深が浅くなっていること、ヘリコプターは悪天候がそれぞれ課題となっていて調整を行っているとしました。

一方、14の市や町で断水が続いていますが、3日からすべての市と町で給水活動が始まる予定だということです。

馳知事は「能登はもともと人が少なく道路も狭い地域で支援の難しさが増しているが、関係機関が連携して物資を届けたい」と述べました。