気象・災害
能登半島地震 “3つの異なる断層ずれ動いたか” 専門家
今回の能登半島地震について専門家が地震計のデータを解析したところ、少なくとも3つの異なる断層がずれ動いたとみられることが分かりました。
筑波大学の八木勇治教授は、今回の能登半島地震で観測された地震計のデータをもとに、地下の断層の動きを解析しました。
その結果、能登半島北部の沿岸付近の長さおよそ120キロの範囲で、40秒余りかけて断層が次々とずれ動いたことが分かりました。
最初に大きく動いたのは、地震発生からおよそ10秒後で、珠洲市の沖合の断層でした。
その12秒後に、輪島市直下の断層が大きくずれ動き始め拡大していきました。
さらに、その4秒後、地震発生から26秒後には、輪島市から離れた能登半島の北東の沖合でも、断層が大きくずれ動いたということです。
断層の形状や、ずれ動いた角度が大きく異なっていることから、八木教授は、少なくとも3つの異なる断層がずれ動いたと考えられるとしています。
能登半島北部の沿岸付近では、複数の活断層の存在が指摘されていて、それらが連動した可能性があるということです。
八木教授は「複数の断層が連動したことで、規模が大きな地震となり津波を引き起こした。中でも、輪島市直下の断層の動きは、飛び抜けて規模が大きく、大きな被害につながったと考えられる。大きな『ひずみ』は解放されたが、活発な地震活動が続く可能性が高く、警戒を続けてほしい」と話しています。