能登半島地震“地下に流体流れ込んだことが原因の一つ”専門家

能登半島では、2020年から地震活動が活発になっていて、地下に流体が流れ込んだことが原因の一つだと指摘されていました。

分析を続けてきた京都大学防災研究所の西村卓也教授は、この流体による地震活動が今回の大地震の引き金となった可能性があるとしたうえで、今後、さらに広い範囲の地震活動に影響を及ぼさないか注意が必要だとしています。

能登半島では2020年以降地震活動が活発になっていて、西村教授は地殻変動や地震活動の分析から、能登半島の地下15キロほどに流体が流れ込み、周辺の断層を滑りやすくしたことで活動が続いていたと指摘しています。

一方、今回の地震について西村教授は「これまでの地震活動は東西30キロぐらいの範囲に収まっていて、今回のマグニチュード7.6の地震は、はるかに広い領域で起きている。地下の流体による地震活動がトリガーとなり、もともと周辺にたまっていたエネルギーを解放させたと考えられる」と指摘しました。

そのうえで西村教授は「今回の地震の震源域だけではなく、西や東の延長上でも地震が起こりやすい状態になっているとみられる。しばらく地震や津波に警戒が必要だ」と呼びかけています。