石川・新潟・福井などの各原発 地震影響確認されず(20:15)

最大で震度7の揺れを観測した石川県志賀町にある北陸電力の志賀原子力発電所と、最大で震度5強の揺れを観測した新潟県の柏崎市と刈羽村にある東京電力の柏崎刈羽原発は、いずれも長期間運転を停止していますが、原子力規制庁によりますと、午後5時45分時点で、今回の地震と津波による影響は確認されていないということです。

いずれの原発でも核燃料を貯蔵している燃料プールの冷却は継続しているということです。

また、最大で震度4を観測した、いずれも福井県にある関西電力の高浜原発1号機、2号機、3号機、大飯原発3号機、4号機は、現在、運転中で、原子力規制庁によりますと、今回の地震と津波による影響はこれまでのところ確認されておらず、運転を継続中だということです。

このほか、定期検査のため運転を停止している高浜原発4号機と美浜原発3号機、それに、長期間停止している日本原子力発電の敦賀原発ついても、これまでのところ影響は確認されていないということです。

いずれの原発についても周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値に変化はないということです。

また、原子力規制委員会と内閣府は、午後4時19分に「原子力事故合同警戒本部」を設置し、情報収集を進めるとともに、原発周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの監視を強化しています。

官房長官「原発は現時点で異常ないこと確認」

林官房長官は、午後5時すぎに開いた緊急の記者会見で「原子力発電所は現時点で異常がないことが確認されている」と述べました。

新潟 柏崎刈羽原発 燃料プールの冷却設備の運転継続

東京電力によりますと、柏崎刈羽原子力発電所は長期間運転を停止していて、機器の状況を問題なく監視できているほか、核燃料を貯蔵している燃料プールの冷却設備も運転を継続しているということです。

また、周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値に変化はないということです。

一方、所員が2号機と7号機の燃料プールを点検したところ、プールの周辺に2号機はおよそ10リットル、7号機はおよそ4リットルの水があったということです。

地震の揺れでプールの水があふれ出たとみられるということですが、水は建屋の中にとどまっていて、外部への影響はないということです。

また、敷地内で2か所の火災報知器が鳴ったものの、所員が現地に行き、誤報であることを確認したということです。

その上で、1号機から7号機の各号機では、地震や津波による異常がないか点検を続けるとしています。

福島第一・第二原発 今回の地震による異常確認されず

東京電力によりますと、震度3の揺れを観測した福島県浜通りにある福島第一原発、福島第二原発は、いずれも今回の地震による異常は確認されていないということです。

また、それぞれの原発の周辺で放射線量を測定するモニタリングポストの値にも変化はないということです。

関西電力 “稼働中の大飯原発 高浜原発に異常確認されず”

関西電力によりますと、現在、福井県内では大飯原発3号機、4号機、それに、高浜原発1号機、2号機、3号機のあわせて5基が稼働していますが、午後8時現在、いずれも異常は確認されていないということです。

また、このほかの定期検査や廃炉作業が行われている原発でも地震や津波による影響は確認されていないということです。

いずれも周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値に変化はないということです。