2024年は世界的な「選挙イヤー」 アメリカやロシア 台湾など

2024年はアメリカやロシア、台湾など各地でリーダーや議会の構成を決める選挙が予定されていて、世界情勢に大きな影響を与える国や地域で選挙が相次ぐ、世界的な「選挙イヤー」となります。

1月13日 台湾総統選

台湾では1月13日、総統選挙が行われます。台湾への圧力を強める中国との向き合い方が大きな争点で、アメリカなどと関係を強化し中国を抑止しようという与党・民進党の頼清徳氏、中国との交流を密にすることを訴える最大野党・国民党の侯友宜氏、そして野党第2党・民衆党の柯文哲氏が争う構図となっています。

3月 ロシア大統領選

3月にはロシアで大統領選挙が行われます。有力な対立候補がいない中でプーチン大統領の再選が確実視されていて、当選すれば新たな任期は2030年までとなります。

2022年、一方的に併合を宣言したウクライナの4つの州でも選挙だとする活動を強行する構えでプーチン大統領としては選挙を通じて併合を正当化し、国民に結束を訴えながら軍事侵攻を続けていくとみられます。

11月 アメリカ大統領選挙

11月にはアメリカで大統領選挙が行われます。これまでのところ再選を目指す民主党のバイデン大統領と野党・共和党のトランプ前大統領が争う、前回、2020年と同じ顔ぶれによる選挙戦になるという見方が広がっています。

バイデン氏は現在81歳。アメリカ史上最高齢の大統領で、年齢や健康状態が有権者の大きな関心を集めています。

一方のトランプ氏は前回の大統領選挙の結果を覆そうとしたなどとして起訴されていて、自身の裁判と並行して選挙戦に臨む異例の事態となっています。

その他の大統領選(インドネシア、メキシコ)

さらに2月にインドネシアで、6月にはメキシコでそれぞれ大統領選挙が予定されています。

ウクライナやパレスチナのガザ地区での戦闘に終わりが見えず、アメリカと中国の対立が続くなか、ことしは世界情勢に大きな影響を与える国や地域で選挙が相次ぐ年となります。

2024年は各国で重要な議会選挙も相次ぎます。

4月 韓国総選挙

韓国では4年に1度の総選挙が4月に行われます。

ユン・ソンニョル大統領を支える少数与党が敗北すれば、ユン大統領は残る3年の任期中、国政で主導権を握れなくなる可能性が高まります。

選挙結果が、改善傾向にある日韓関係にどう影響を及ぼすのかも注目されます。

4月から5月にかけ インド総選挙

グローバル・サウスの代表格、インドでは4月から5月にかけて総選挙が実施されます。

有権者が9億人を超える世界最大規模の選挙となり、3期目を目指すモディ首相率いる政権与党と、野党連合の間で激しい選挙戦になる見通しです。

6月 EU「ヨーロッパ議会」選挙

さらにウクライナを支えてきたEU=ヨーロッパ連合では、6月、加盟国から選出された議員で作るヨーロッパ議会の選挙が行われます。

各国の「支援疲れ」も指摘される中、今後のEUのウクライナ政策にも影響を与えかねない選挙となります。