ガザ地区 年末も戦闘続く 死者は2万1822人に 収拾の兆し見えず

イスラエル軍とイスラム組織ハマスが衝突を続けるガザ地区では、年末の31日も戦闘が続き、現地の保健当局は犠牲者の数が2万1822人になったと明らかにするなど、事態収拾の兆しは依然、見えないままです。

パレスチナのガザ地区では31日もイスラエル軍が地上侵攻と空爆を続け、ガザ地区の保健当局は24時間に150人が死亡し、これまでの死者は2万1822人になったと発表しました。

イスラエルのネタニヤフ首相は31日に開かれた閣議の冒頭で「軍は困難な戦争ですばらしい働きをしている。先週は毎日のように何十人ものテロリストを排除した。われわれは人質を取り返し、戦争に勝利する」と述べ、ハマスをせん滅するまで戦いを継続する考えを重ねて強調しました。

ガザ地区での戦闘が続く一方、イスラエルに敵対するイエメンの反政府勢力、フーシ派は31日、「紅海でアメリカが軍事活動を行っても、イエメンはパレスチナの支援と勝利のために義務を果たす」と発表し、船舶への攻撃を続ける意向を示しました。

アメリカ中央軍によりますと紅海の南では31日、デンマークの海運会社が運航するコンテナ船がフーシ派のボート4隻から攻撃を受けましたが、救援に駆けつけたアメリカ軍がこのうちの3隻を沈没させたと発表しました。

海外の商船などをねらったフーシ派による攻撃は去年11月中旬以降、23回にのぼっているということで、ガザ地区での人道状況の悪化に加え、イスラエルとハマスの衝突が海上輸送にも影響を与える状態が続いています。