岸田首相 年頭の所感 “政治資金問題 国民の信頼回復に全力”

岸田総理大臣と衆参両院の議長は、令和6年の年頭に当たって所感を発表しました。
この中で、岸田総理大臣は、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について、先頭に立って国民の信頼回復に全力を尽くす決意を強調しています。

この中で岸田総理大臣は日本経済について「デフレ心理とコストカットの縮み志向から完全に脱却する年にしたい。物価上昇を上回る賃上げを必ず達成しなければならない」として、2024年の春闘で経済界に対し、2023年を上回る賃上げを要請するとしています。そして賃上げとの相乗効果をねらい、6月には所得税や住民税の定額減税を行うとしています。

また外交では、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエル・パレスチナ情勢は予断を許さず、アメリカ大統領選挙をはじめ、アジアやヨーロッパでも重要な国政選挙が行われる「緊迫の1年」になるとして、日本ならではのリーダーシップを発揮し、首脳外交を積極的に展開していくとしています。

一方、「政策の推進には政治の安定が必要だ」としたうえで、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について「先頭に立って国民の信頼回復に全力を尽くす決意だ」と強調しています。

そして「経済でも社会でも外交関係でも、『変化を力に』して『明日は今日より良くなる』と国民が信じられる時代を実現する」としています。

額賀衆議院議長「『必ず報われる時代』の幕開け祈る」

額賀衆議院議長は「年頭の辞」の中で「衆議院の公正円満な運営に全力を傾注するとともに、政治に対する信頼を取り戻すため、各党・各会派の協議を踏まえて合意形成を図るべく最善の努力をする」としています。

また、将棋の藤井聡太八冠や大リーグの大谷翔平選手の活躍に触れ「私たちはもともと勤勉で忍耐強さを持ち合わせており、ことしこそ『目標を定めて頑張っていけば必ず報われる』時代の幕開けとなることをお祈りする」としています。

尾辻参議院議長「解決への道筋を示すべく力尽くす」

尾辻参議院議長は「年頭所感」の中で「去年はコロナ禍前の『日常』が少しずつではあるが戻ってきた。『日常』のありがたみを実感すると同時に、それを守り支えている多くの方々に感謝と敬意を表する」としています。

その上で「いまなお苦境にある方々への支援や世界情勢の不安定化、少子高齢化への対応など課題も山積している。真剣かつ活発な議論を積み重ね、解決への道筋を示すべく力を尽くす」としています。