中国共産党「三中全会」越年 対策取りまとめに時間との見方も

ことし秋に開催されるとみられていた中国共産党の重要会議「三中全会」は、開かれないまま年を越すことになりました。中国では不動産市場の低迷の長期化などで難しい政策運営が求められる中、習近平指導部として効果的な対策の取りまとめに時間がかかっているという見方も出ています。

中国共産党の「三中全会」は、5年に1度開かれる党大会の職権を代行する「中央委員会」が3回目に開く全体会議のことで、主に国の経済政策の運営方針などを決める場となっています。

慣例にしたがって、党大会のおよそ1年後にあたることし秋に開催されるとみられていましたが、開かれないまま、年を越すことになりました。

中国では、不動産市場の低迷の長期化や厳しい雇用情勢などを背景に、景気の先行きに不透明感が広がっていて、難しい政策運営が求められています。

開催が遅れていることについて、効果的な対策が示せなければ、中国経済への警戒感が一段と強まりかねないことから、習近平指導部が対策の取りまとめに時間がかかっているという見方も出ていて、会議がいつ開催されるかに注目が集まっています。