イスラエル国防相「目標達成遠くない」 ガザ南部での成果強調

ガザ地区での軍事作戦を続けるイスラエルのガラント国防相は29日、「成果は見事なもので、目標達成は遠くない」と述べ、南部ハンユニスで成果をあげていると強調しました。ガザ地区での死者が2万1500人を超えるなか南部での戦闘激化にともなってさらに多くの人が避難を余儀なくされています。

ガザ地区の中部や南部での地上作戦を拡大しているイスラエル軍は30日、すでに包囲したとするガザ市でも激しい戦闘を続け、イスラム組織ハマスの戦闘員を数十人、殺害したと発表しました。

イスラエルのガラント国防相は29日、「ガザ地区で展開している集中的な作戦は目標達成まで続く。現在は南部のハンユニスに集中している。成果は見事なもので、目標達成は遠くない」と述べ、ハマスの幹部が潜伏しているとみる南部ハンユニスでの作戦で成果をあげているとアピールしました。

ガザ地区の保健当局は29日、これまでの死者が2万1507人にのぼったとしています。

OCHA=国連人道問題調整事務所はイスラエル軍が作戦を拡大しているハンユニスでの戦闘が激化した影響で、ここ数日で10万人以上がさらに南のラファまで避難したと指摘しています。

多くの人が避難生活を送り人道支援物資の搬入が喫緊の課題となる中、OCHAは29日にガザ地区に入ったトラックの数は81台と、引き続き不十分だとしていて、さらなる搬入のために戦闘の停止が必要だと訴えています。