中国 新国防相に海軍トップ務めた董軍氏を任命

中国の全人代=全国人民代表大会の常務委員会は29日、海軍トップの司令官を務めた董軍氏を新しい国防相に任命しました。前任の李尚福国防相はことし10月に解任され、外相に続いて重要閣僚が就任から1年もたたずに解任される異例の事態となっていました。

国営の中国中央テレビは、全人代=全国人民代表大会の常務委員会が29日、海軍出身の董軍氏を新しい国防相に任命したと伝えました。

董氏は、南シナ海などを管轄する南部戦区の副司令官などを歴任したあと、2021年から海軍トップの司令官を務めていました。

中国共産党の重要な政策や人事を決めるおよそ200人の「中央委員」の1人でもあります。

董氏の詳しい経歴は明らかにされていませんが、香港メディアなどは、1961年生まれの62歳と伝えています。

董氏の国防相への起用について、香港メディアは、海軍は対外的な交流に携わることが多く、海軍力の重要性も増していることを挙げています。

前任の李尚福国防相は、欧米や香港の一部メディアが汚職疑惑を報じる中、2か月近く動静が途絶えたあと、ことし10月に解任され、7月の秦剛前外相に続いて重要閣僚が就任から1年もたたずに解任される異例の事態となっていました。