コロナ5類移行後 初の年末 空港 新幹線 高速道路の混雑は?

新型コロナが5類に移行して初めての年末年始を迎え、空の便や新幹線は家族連れなどで混雑しています。高速道路では渋滞も起きています。

帰省ラッシュによる混雑状況をまとめています。

羽田や大阪からの国内線はほぼ満席に

全日空や日本航空によりますと、国内の空の便は、29日は羽田や大阪から各地に向かう便が終日、ほぼ満席になっています。下りの便は30日も終日、ほぼ満席の状態が続くということです。

空港内では大きな荷物を持った人や子どもを連れた家族の姿が目立ちました。

夫と2人の子どもと九州に帰省する30代の女性は「ことしはマスクをつけずに何の負い目もなく帰ることができる。いろんなところに出かけたいです」と話していました。7歳の長女は「家族でキャンプに行くことと、おせちを食べるのが楽しみです」と話していました。

また、3人の子どもと一緒に和歌山に帰る40代の女性は「2、3年帰省できなかったので、小さかった子どもが大きくなってしまい、なかなか祖父母に会わせることができず、寂しい思いをしていました。1年に1回しか会えないので楽しみです」と話していました。

0歳と3歳の子どもを連れて熊本の夫の実家に帰省するという30代の女性は「下の子が生まれてから初めての帰省なので、90歳になったおじいちゃんに会わせてあげたいです。仲よく和やかに過ごしたいですが、インフルエンザがはやっているので、油断せず、感染しないよう気をつけたいです」と話していました。

成田空港では出国ラッシュがピーク

成田空港会社によりますと、1月4日までの2週間に成田空港から出入国する人は114万人余りで、新型コロナの影響を受けた昨シーズンの同じ時期に比べて7割以上増加すると見込まれています。

出国ラッシュは29日がピークで、4万9000人余りが出国する見通しです。

国際線の出発ロビーでは大きなスーツケースを持った家族連れなどが航空会社のカウンターの前で長い列を作っていました。

この年末年始は比較的距離が近いアジアなどが人気だということです。

香港で家族と年越しをするという会社員の男性は「やっと子どもたちにも海外を経験させやすくなってよかったです。向こうではのんびり過ごしたいです」と話していました。

母親とヨーロッパに向かう会社員の女性は「アイスランドで新年を花火で祝うイベントに参加するのが楽しみです」と話していました。

成田空港の帰国ラッシュは1月3日がピークとなる見込みです。

新幹線「のぞみ」全席指定に 「ひかり」自由席に行列も

JR東京駅では大きな荷物やお土産などを持った人たちが長い列を作っていました。

JRは今回の年末年始、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」で自由席をなくして、全席指定席で運行しています。この影響もあってか、ホームでは「ひかり」の自由席の乗車口で数十メートルの行列ができていました。

小学6年生の息子と小学2年生の娘と一緒に兵庫に帰省する50歳の男性は「2年ぶりに実家に帰るので、ゆっくり過ごして、孫たちの顔も見せたいです。人数が集まらないとできないトランプゲームで遊ぼうと思います」と話していました。

京都の実家に帰省するという28歳の会社員の女性は「京都も人が増えていると聞きますが、コロナも落ち着いてきたので、久しぶりに地元に帰り、実家で過ごしたり友達と遊ぶ予定です。初詣は伊勢神宮に行くと思います」と話していました。

また、母親と奈良に帰省する5歳の女の子は「おじいちゃんとおばあちゃんの家の裏に畑があるので、いろいろな野菜を取りたいです」と話していました。

妻と2歳の娘とともに鳥取に帰省する35歳の男性は「きょうはあすの餅つきの用意をしながら、みんなでごはんを食べる予定です。祖父の77歳、喜寿の祝いもあり、コロナが5類移行してようやくみんなで囲める食卓なので、お祝いしたいです」と話していました。

JR新大阪駅のホームは午前中から大きなスーツケースを持った人や家族連れなどで混雑していました。

母親と広島に帰省する10歳の男の子は「おばあちゃんやいとこと会うのが楽しみです。年末年始はたくさん遊びつつ、勉強も頑張りたいです」と話していました。

犬を連れて広島に帰省する25歳の女性は「コロナ禍ではなかなか帰れませんでしたが、ことしは実家で親や犬とゆっくり年末を過ごします」と話していました。

新幹線の乗車率・予約状況は

JR各社によりますと、29日正午から午後4時までの間に出発した下りの新幹線の自由席の乗車率は、上越新幹線と北陸新幹線で100%を超える列車が相次いだほか、東北新幹線では130%になった列車もあったということです。

JR東海によりますと、東海道新幹線の「のぞみ」の下りの指定席は29日午後4時半の時点で、30日午前はほぼ満席、31日の午前は空席が少なくなっています。一方、新幹線のUターンラッシュのピークは1月3日と見込まれています。

高速道路 名神高速や中央道で渋滞

高速道路では29日と30日、帰省ラッシュによる混雑が予想されていて、29日は午前中から断続的に渋滞が起きています。

日本道路交通情報センターによりますと、各地の高速道路は午後6時現在、名神高速道路では京都市の京都南インターチェンジ付近を先頭に下り線で17キロ、中央自動車道では東京と神奈川の境にある小仏トンネル付近を先頭に、上り線で10キロなど断続的に渋滞が起きています。

高速道路は30日も混雑が予想されていて、下り線は東名高速道路では神奈川県の秦野中井インターチェンジ付近を先頭に最大で30キロ、関越自動車道では埼玉県の高坂サービスエリア付近を先頭に最大で20キロ、上り線は中央自動車道では東京と神奈川の境にある小仏トンネル付近を先頭に最大で20キロなどと予想されています。