“来年初め北朝鮮が軍事的挑発の可能性” 韓国 情報機関が公表

韓国の情報機関は北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が「来年初めに南に大きな波紋を起こす方策を準備せよ」と指示した情報があると公表しました。2024年4月の韓国総選挙などを前に、北朝鮮が軍事的挑発に出る可能性が高いとしています。

韓国の情報機関、国家情報院は28日、来年に予想される北朝鮮の軍事的挑発について、報道機関向けに文書で発表しました。

この中で、キム・ジョンウン総書記が側近らに対して、「来年初めに南に大きな波紋を起こす方策を準備せよ」と指示した情報があるとしています。

指示を出した時期などの詳しいことは明らかにしていませんが、2024年4月の韓国総選挙や、11月のアメリカ大統領選挙を前に、北朝鮮が軍事的挑発に出る可能性が高いと指摘しています。

また、国家情報院は、2016年の韓国総選挙を前に北朝鮮が4回目の核実験や事実上の長距離弾道ミサイル発射などを実施したことなどに触れ、韓国の関係機関が警戒に万全を期していると強調しました。

国家情報院が把握したキム総書記の指示を公表するのは異例で、韓国メディアは「北の内部の動きをつかんでいることを示し、重大な挑発をしないように警告するねらいがある」と伝えています。