障害者施設で入所者の体に熱したスプーンあて虐待 福島 西郷村

福島県西郷村にある県立の障害者支援施設で、40代の職員が熱したスプーンを入所者の体にあてて複数のやけどを負わせる虐待をしていたことが分かり、施設側と県が会見を開いて謝罪しました。

虐待が確認されたのは福島県西郷村の社会福祉法人が運営する県立の障害者支援施設「福島県けやき荘」で、28日運営法人と県が会見を開きました。

それによりますと、2022年9月に、40代の男性主任が施設の共有スペースで朝食を用意する際、熱湯に浸したスプーンを60代の入所者の男性の背中や足などにあて、複数のやけどを負わせる虐待をしたということです。

やけどを負った入所者は、主任が塗り薬で対応しましたが、病院での手当てを受けていなかったということです。

運営法人の聞き取りに対し、主任は事実を認め「前日の夜に入所者に尿をかけられたことを思い出しやってしまった」などと話しているということです。

また、施設の園長は、ことし2月に別の職員から報告を受けましたが、運営法人や県に報告しておらず、「報告する勇気がなかった」などと説明しているということです。

運営法人は12月21日に職場環境に関する面談の中で問題を把握し、県や警察にも連絡したということで、県は年明けにも施設への立ち入り調査を行うことにしています。

施設を運営する福島県社会福祉事業団の関谷勝浩常務理事は会見で「被害者とご家族に対し、心からおわび申し上げます」と謝罪しました。