イスラエルの攻撃で殺害か イラン精鋭部隊幹部の国葬 報復誓う

イスラエルの攻撃で殺害されたとされるイランの精鋭部隊の幹部を追悼する国葬が首都テヘランで行われ、部隊のトップが報復を誓いました。中東情勢の一層の緊迫化が懸念される中、慎重な対応を求める声も出ていて、イラン政府の対応が焦点となっています。

殺害されたのはイランの革命防衛隊のムサビ准将で、長年、国外での特殊任務を担う「コッズ部隊」の軍事顧問としてシリアやレバノンで活動し、イスラエルやアメリカとの対決を掲げた武装組織の支援にあたっていたとされています。

イラン側は、今月25日にムサビ准将がイスラエルによるシリア国内へのミサイル攻撃で殺害されたとしていますが、イスラエル側は認めていません。

28日、テヘラン中心部の広場では国葬が行われ、集まった大勢の人たちがひつぎを囲んで「イスラエルに死を、アメリカに死を」と怒りの声をあげました。

演説した革命防衛隊トップのサラミ司令官は「われわれは黙っていない。ムサビ准将の殉教にふさわしい報復は、イスラエルを消し去ること以外にない」と述べ、報復を誓いました。

一方で、集まった人の中には「報復は計算された方法で行われるべきで、感情的になってはいけない」と慎重な対応を求める人もいました。

報復の応酬によって中東情勢の一層の緊迫化が懸念される中、イラン政府の対応が焦点となっています。