リニア中央新幹線 開業時期「2027年以降」に変更 国交省が認可

静岡県内での着工が遅れているリニア中央新幹線について、国土交通省は、これまで「2027年」としてきた開業時期を「2027年以降」に変更するJR東海の計画を28日付けで認可しました。

東京の品川と名古屋を結ぶリニア中央新幹線について、JR東海は今月14日、これまで「2027年」としてきた開業時期を「2027年以降」に変更することを決め、国に申請しました。

国土交通省は、この変更を28日付けで認可し、村田茂樹鉄道局長がJR東海の丹羽俊介社長に認可書を手渡しました。

リニア中央新幹線をめぐって、静岡県は、トンネル工事によって県内を流れる大井川の水量が減ることや、南アルプスの生態系への悪影響が懸念されるなどとして、着工を認めていません。

このため、工事に必要な計画はすべて認可されたものの、開業時期のめどが立たない状況が続いています。

認可書を受け取った丹羽社長は、記者団に対して「2027年の開業が困難であり、新たな開業時期を示せないという状況に変化はない。静岡工区の着工に向けて双方向のコミュニケーションを大切にしながら真摯(しんし)に取り組んでいくとともに、早期開業に向けて引き続き全力で取り組んでいきたい」と述べました。